滋賀の鍼灸接骨院が自律神経失調症の患者様に診断・治療!その結果は?
今回の患者さんは、旦那さんが当院に通院されており、旦那さんの紹介により来院されました。
主訴は自律神経失調症による全身の倦怠感、体のあちこちの痛み、朝起きられない、やる気が出ない、何かよくわからないけど体がしんどい等です。
原因が特に見当たらないのにとにかく身体が重く、しんどくなり、人と会うのも億劫で、日常生活が本当に辛いと訴えます。
自律神経失調症を抱えている方に滋賀県の鍼灸院が施した治療とは?治療の流れを含めてわかりやすく書いていきます。
そもそもいつから自律神経失調症になったのか?
なぜこのようになったのか、いつ頃からなのか聞いてみますと原因はよくわからないとおっしゃいます。
しかし色々と聞いてみると、職場での人間関係や両親との関係、旦那さんのご両親との関係、子供さんとの関係、など
人間関係に関するストレスが大きいことがわかりました。
このような人間関係に対し、ご自分から意見を言うことがなかなかできず、不平や不満を溜め込んでしまうタイプということでした。また、小さな事でもものすごく心配になる傾向があり、これも原因の1つになっているようです。
いつごろからこうなってきたのかは、詳しく覚えてないとおっしゃいましたが、ここ半年程、なんとなくこんな感じになってきたとお話しされました。
自律神経失調症の主な症状が上の画像となります。
自律神経失調症の治療で大切なこととは?
自律神経失調症の治療で大事な事は、
いかに副交感神経を活性化できるかということです。
自律神経とは、2つの神経のことを指しており、それは交感神経と副交感神経です。交感神経は、人間が活動するのに必要な動的な神経であり、副交感神経は人間が休む時に必要な静的な神経です。この動と静のバランスが崩れたものが、自律神経失調症と言われており、副交感神経の機能が低下しているタイプがほとんどを占めます。
ですので、副交感神経の機能を高める治療を行えば良いということになります。
では、どうしたらいいのかと申しますと、図を見てください。
交感神経が背中から出ているのに対し、副交感神経は頭と、骨盤の仙骨から伸びてきています。
ですので、副交感神経の機能を高めるには、
頭と仙骨を調整することが必須となります。
自律神経失調症の治療は、頭(頭蓋骨)と骨盤(仙骨)の調整を行うことにより、副交感神経の機能を高め、交感神経と副交感神経のバランスを保てば、症状を改善することが可能となります。
滋賀県の鍼灸整骨院が逆流性食道炎の自律神経失調症の患者様に行った治療の流れ
治療1回目
まずは診断。
これは問診を行いその上で仰向けに寝てもらい、最初に頭の固さをチェックします。色々と
悩み考えることが多いと、頭蓋骨の動きが硬くなり、それが頭の固さとして現れるからです。頭蓋骨の外側、髪の毛が生えている部分は、薄い筋肉に包まれており、これが緊張して固まってくるのです。
患者さんの頭を触らせてもらいますと、とにかく固まって石のようです。頭頂部と後頭部は特に硬く、筋肉が張り詰め、弾力は全くありません。普段いかに思い詰めているのか、ということがひしひしと伝わってきます。
そして次に、頸椎を触ります。心配事や考え事が多い方は、頭を支える首にも大きな負担がかかるようで、頸椎と頭蓋骨の関節=環椎後頭関節、は完全にロックして全く動きません。それにより肩にも大きな負担がかかっているようで、左肩はこれまた石のように固まっています。
次にうつぶせになってもらい背中、腰を触診してみます。背中の骨は身体に対する重力に対抗するため、バネのように弾力がなくてはいけません。
しかしこの患者さんの場合、バネというか棒のようになっており、弾力は全く感じられません。そのため、背中と腰は、木の板のように硬くなっており、こちらも大分と負担がかかっているようです。
特に肩甲骨が固まっていて、全く動きません。
肩甲骨と背中の間に、指が入る位の柔軟性が必要ですが、もちろん指が全く入っていきません。ですので、治療で肩甲骨も動かす必要があります。
足はそこまでは硬くなっていませんが、骨盤は左の腰仙関節、仙腸関節が完全に動きが制限されロックしており、仙骨の動きが見られません。腰痛もあるとおっしゃっていたので、骨盤も治療する必要があります。
以上のように触診してみますと頭蓋骨、頸椎、背骨、骨盤と障害部位が多岐にわたっていることがわかりました。ですので、まずはこれらの調整を行うことを治療の第一歩目と考えます。
頭蓋骨の治療で重要なことは、頭蓋骨は一つの骨でできているのではなく、骨のパーツが、パズルのように組み合わさってできているという事実です。図を見てください。
側頭骨や頭頂骨などの名前が並び、その境界線は縫合と書いてあります。この骨1つ1つがパーツであり、パーツとパーツの間を縫合と呼び、たくさんの骨と縫合で頭蓋骨は構成されています。
実はこの縫合は、身体でいうところの関節と同じであり、パーツは、呼吸の度にこの縫合を介して動いているのです。動くといっても数ミリです、大きくは動きません。
ですが、ゆがみやひずみにより、骨のパーツがうまく動けなくなると、その部位の血流は悪くなり、
筋肉は固くなり、頭の表面が石のように固まってしまうことになります。
ですので、治療で数ミリこのパーツを調整し、動かない縫合を緩めます。これにより、パーツ同士は動きを取り戻し、頭は柔らかくなり、副交感神経が働く環境を整えることが可能となります。
今回の患者さんも、頭頂骨、蝶形骨、後頭骨、前頭骨を調整し、動きを付け、マッサージをし、縫合を緩めました。
また骨盤の腰仙関節、仙腸関節、首の環椎後頭関節、背中の肋椎関節も一緒に調整しました。
治療後、気分はいかがですかとお尋ねしたところ、目がはっきり見える、頭がすっきりしてきた.こんな楽な気分になったのは久しぶりとおっしゃいました。これで1週間様子を見てもらうことにします。
関連リンク:
腰についての治療・症状内容
首、肋椎関節についての治療・症状内容
治療2回目
この1週間調子はどうでしたかとお尋ねしたところ、
以前よりやる気が出てきた、身体が楽だと精神的にも楽な気がする、とおっしゃっていました。治療により身体が楽になるとやはり精神的にも楽になれるようです。少し改善の兆しが見えてきました。
触診してみますと、背骨や骨盤、首などは少し動きが出てきたようで、前回よりも柔らかくなっています。しかし、頭蓋骨はまだまだ固いようです。特に頭頂骨は、貝が閉じた様に硬くなっていましたので、しっかり調整する必要性を感じました。
前回同様に治療をし、また1週間様子を見てもらうこととします。
治療3回目
前回の治療を受けてから、精神的にも少し楽になってきたので、外出してみたということでした。自転車に乗って買い物に行ったり、電車に乗って遠くに出かけてみたり、
久しぶりにお友達に会ってみたり、少しずつ活動の場が広がっているようです。
お顔を拝見しましても、最初に来られた時よりも色ツヤが良く、また笑顔も出てきています。少しずつですが症状が改善してきているようなのでこちらも一安心です。
また全身をチェックし、前回同様一通り治療しました。頭頂骨は少し柔らかく感じますが、やはりここに固さが残るようです。頭頂骨をいかに柔らかくするかで、精神的にも楽になるのではないかと考え、今回も念入りに調整しました。また1週間様子をみてもらいます。
治療4回目
一週間調子はどうでしたかとお尋ねした所、気分的にも楽です、身体も楽に動かせますということでした。
この患者さんは、お仕事も持っており、
今は休職されていますが、そろそろ復帰も考えたいとおっしゃいました。
だいぶ前向きになられていると感じられましたので、私もうれしくなりました。もう少し様子をみてからでどうですかと言いましたところ、来月位から仕事に行きたいとお答えになられました。
頭頂骨を触ってみましたら、以前に比べやはり動きが出てきています。首の環椎後頭関節も動きが改善され、副交感神経の機能が高まってきているようです。
睡眠はどうですかとお尋ねした所、寝つきがいいとは言えないが、しっかり眠れているとお答えになられました。睡眠も自律神経のバランス回復には必要不可欠ですので、良い傾向だと言えます。
また同様の治療をし、次回は2週間空けてもらうこととしました。
治療5回目からそれ以降
その後、
患者さんはお仕事に復帰され、毎日お忙しく過ごされているようです。お仕事による腰痛や肩こり、背中の痛みなどはあるようですが、週一回か2週に一回か現在も来院され、それらの治療を行っています。毎日お忙しくされている姿を見ますと、私も負けないように頑張らなくてはと感じさせられます。
自律神経失調症の方への治療まとめ
自律神経失調症の治療で大事なことは、いかに副交感神経の機能を高めるかに尽きます。
副交感神経は、頭と骨盤から出てきており、特に頭蓋骨の調整とマッサージは、機能を高めるうえで必須です。
ですので、
当院では頭蓋骨のパーツ1つ1つを丹念にチェックし、どこの動きが悪いかを捉え、数ミリ調整します。
それにより、脳内が活性化され、副交感神経がきちんと働けるように環境を整えます。
そして、やはり患者さんとの信頼関係、一緒に様々な悩みを考えられる関係作りが、自律神経失調症を改善するには必要ではないでしょうか?
ですので、治療も大事ですが、一個人として患者さんとしっかりした関係を作ることを目指し、自律神経失調症の治療にあたっています。