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股関節痛の痛みで悩まれていた野洲の女性を、治療しました!


今回の話は2012年に初めて来院され、現在も定期的に治療に来られているうちの常連患者さんです。

当院に来院している他の患者さんが、腰痛のためあきらめていた海外旅行に行けたと言う話を聞き、来院されました。

主訴は左股関節痛です。

階段を降りるたびに股関節が痛い、前側が痛い、階段を登る時は外側が痛い、短時間の歩行なら大丈夫だが長時間歩行すると股関節が痛くなる、たまに膝にも痛みが走るなどの症状がありました。

いつごろからあるのか、何かしてから痛くなったのか聞いてみますと、股関節痛は3年位前からあり、最近特に痛くなってきたとおっしゃいます。

初めに痛くなった時に整形外科でレントゲンを撮り、変形性股関節症と診断されたようです。診断されてから、痛くなったり良くなったりを繰り返しながら、今日まで過ごしていたようです。

何をして痛くなったかと聞きますと、階段の上り下り、旅行に行き長時間歩いた、などが挙げられるようです。


滋賀県の鍼灸整骨院が行った股関節痛への治療経過


治療一回目

まずは立った状態で足を上げてもらいました。右足はしっかりと上がりますが、左足は少し上げただけでも、股関節の前側が痛いとおっしゃいます。

次に仰向けに寝てもらい、股関節の状態をチェックします。膝を曲げて、胸に寄せるように足を上げてもらいましたが、痛みのためうまく上がりません。

また股関節を開く動きでも、太ももの内側に痛みが走るとおっしゃいます。

まずはいつものように腰仙関節、仙腸関節、腰椎の調整を行い、股関節の動きを見ます。少し足が上がるようになりましたが、痛みはまだ取り切れていません。ですので、次に股関節の調整を行います。

股関節は年齢とともに外に開く傾向があります。いわゆるガリ股です。(絶対とは言えませんが。)股関節が外に開くと、股関節はお尻の方向=後ろにずれることになり、これをしっかり治さないと股関節の調整はうまくいったと言えません。

腰と股関節の詳しい解説はこちら

そして腸腰筋(大腰筋)です。

この筋肉をいかに柔らかくするか、股関節の治療はこれに尽きると思います。大腰筋は股関節の前辺りと下腹部の辺りで触ることができます。

ですので、股関節の調整を行いながら、腸腰筋(大腰筋)を触り緩める治療を行います。

ひと通り治療してみて、また立ってもらい足を上げてもらいますと、来た時よりも軽く足が上がる、上げる時の痛みはほとんどないとおっしゃいます。

しかし、まだまだ腸腰筋(大腰筋)が硬いので、それをしっかり柔らかくしないとまた痛みが出ますよとお伝えしました。次回また1週間後に予約を取ってもらい、1回目の治療は終了としました。


治療2回目

前回から今日までどんな感じでしたかと尋ねました。

だいぶ動くのが楽になりましたと患者さん。きちんと治療の成果が出ているみたいですので、本日も前回同様の治療を行うことにしました。

股関節を触ってみますと、前回よりもだいぶと腸腰筋(大腰筋)が柔らかくなっています。このように1回の治療でだいぶ変化が出る方もいらっしゃいますし、少ししか変わらないこともありますし、人によって治療効果は様々です。当院としましても、早く良くなって欲しいので、すぐにでも結果が出るよう一生懸命施術していますが、

良くなっていると聞いてひと安心です。

今回も前回同様に、腰仙関節、仙腸関節、腰椎、股関節などの調整を行い、膝や足首、上半身の調整も一緒に行いました。特に膝と足首は、股関節の影響が出やすい所だからです。

膝が痛いのに、実は股関節が悪かった。股関節が痛いのに、実は足首が悪かった。など、この3つが作用を及ぼし合っている事は臨床上、結構多く見受けられます。ですので、股関節痛といっても股関節だけでなく、足全体を見る必要性があります。

この患者さんの場合、股関節以外で気になったのは膝です。膝が曲げにくいのが気になりました。股関節の負担が膝にも現れているようでしたので、膝もきちんと調整し、2回目の治療を終えました。


治療3回目

翌週3回目の治療を行いました。ここまでの治療でだいぶ腸腰筋は柔らかくなってきましたので、歩行指導も含め、前回同様に治療を行いました。

そろそろ歩行も十分可能でしたので、次の治療までウォーキングをしてもらうことにしました。最初は、お家の周りを10分位歩いてもらい、だんだん15分、20分と歩く時間を増やしてもらいます。

もし痛みが出たら、すぐに歩行を中止するよう言い、治療3回目を終えました。


治療4回目

翌週4回目の治療を行いました。前回の治療から歩いてみてどうでしたと聞いた所、調子よく歩けた、こんなに歩けたのは久しぶりだとおっしゃいます。

だいぶと症状も良くなってきたようで、腸腰筋もしっかり柔軟性を取り戻しています。自宅マンションの階段を試しに降りてみたが、問題なく降りられたと言うことです。

今回も同様の治療を行い、治療期間も少し空けてみようということで、2週間後に来てもらうことにしました。


治療5回目からその後

4回目の治療後、2週間ほぼ毎日ウォーキングをしたが、特に問題なく歩けたとおっしゃいました

。階段も問題なく昇り降りでき、電車に乗り京都や大阪にも外出してきたそうです。

今回も前回同様の治療をし、その後は週1回位のペースで、お身体のケアのため、現在も来院されています。

歩くことはもちろんの事、電車での外出や旅行、特に最近は海外旅行にも行かれ、精力的に活動されているようです。



今回のケース:股関節への診断と治療について


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今回の主訴は、股関節痛ということでした。

股関節は、骨盤と関節しているため、骨盤と腰の治療を必ずセットで行うことが必要です。

また、股関節は足を上げる腸腰筋が付着している場所であり、この腸腰筋をいかにゆるめることができるかで、その後の治療効果が大きく変わってきます。

腸腰筋は、イスに座っている際や車の運転をしている際でも負担がかかる筋肉であり、固くなりやすい場所です。

また、股関節痛だけでなく、腰痛を引き起こす代表的な筋肉でもあるのです。ですので、常日頃からこの腸腰筋を柔らかく保つように、治療をしたり、ストレッチをしたり、ケアをしておくことが股関節痛、腰痛予防のため必須となります。


股関節痛の治療ポイントは腸腰筋(大腰筋)です

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股関節の治療をする際、ポイントとなるのが腸腰筋(大腰筋)です。

この筋肉は、腰から骨盤を通り、股関節に付着しており、足を上げる筋肉の代表的存在です。

ですので、腰、骨盤、股関節の調整と腸腰筋をしっかりと柔らかくする治療が、股関節痛には必要となります。

特に股関節が変形している場合、腸腰筋は固く、萎縮してしまっていると考えられます。ですので、いかにうまくこの筋肉にアプローチできるかで、治療の結果が大きく変わってくると言えるでしょう。

放っておいても良い結果はやはり生まれません。
同じような症状でお悩みの方は、ぜひまずはご相談からご来院ください。


  • この記事を書いた人

  • 岸野洋人

  • 滋賀県野洲市きしの鍼灸接骨院の院長。学生時代にいつまでも治らない腱鞘炎に困り果て、その症状を治した鍼灸治療から治療家の道に。夢は治療をしながら世界を回ること。
    >>詳しいプロフィール

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