8年間苦しんでいた野洲の女性の足のしびれを8日間鍼灸治療した結果!
2015年3月、当鍼灸整骨院にこの患者さんは来院されました。
お友達が、当院で首、肩、めまいの治療をしていて良くなったと言うのを聞き、ご来院されたようです。
野洲にお住まいの60代女性で、主訴は、両足のしびれと冷えです。しびれは、膝から下、すねの外側に出現し、いつ何時でもしびれていると訴えます。動いていても、座っていても、じっとしていても、横になっていても両足がビリビリとしびれているそうです。
またしびれともに足の冷えがあり、実際に足の指を触ってみるととても冷たく感じました。この冷えは冬でも夏でも1年中同じように冷えていて、夜なかなか寝付けないと訴えていました。
いつごろから、なぜこのような症状になったのか聞いてみますと、原因はお仕事にありました。お仕事で、調理の仕事をされていたようで、足元が冷える厨房に何時間も立ちっぱなしで、このような症状が出てきたと訴えます。
今まで、いろいろな整体を試したが、改善されずもう最近は諦めてそのまま放っていたようです。お友達の勧めもあり、当院来院の運びとなりました。
滋賀県の鍼灸整骨院が行った足のしびれへの治療経過
治療1回目
問診はだいたい終わりましたので、次に触診です。腰の状態と足の状態と両方チェックします。
腰を触ってみますと、腰椎と骨盤の間の関節=腰仙関節、仙腸関節の両関節が左右ともども固まって動いていません。
ですので、横向きになってもらい,
両方の関節包内運動を整え、関節包を緩める治療を行いました。
この時患者さんは、足に何かふわっとした感じのものが出てきたとおっしゃいました。これは腰から足までの、神経の流れが良くなった、つながってきた証拠だと言えます。
参考リンク:
腰の治療の詳しくはこちら
次に股関節、膝、足首のチェックをしました。股関節は多少の動きの硬さはありましたが特に問題なく、足首も少し動きが硬いですが許容範囲です。そして問題の膝です。
膝を曲げてみると曲がりにくく、
曲げる際腓骨が全く動いてきません。
膝を曲げる時に、腓骨が外側に動いてくるのですが、全く動きません。これは両足ともに見られました。腓骨が動いてこないのは、総腓骨神経を圧迫している証拠であり、腓骨の調整がやはり重要になります。
腓骨の調整をし、関節機能向上マッサージをし、「なんか足がものすごく軽くなった気がする。こんな感じ久しぶりだわ。これなら
しびれが治りそうな気がするし、詰めてきてもいいですか?
と患者さん。翌日も続けて治療することにしました。
治療2回目
1日経ってみて、足はだいぶ軽くなったがしびれはまだそんなに変わっていないと言うことでしたので、本日から針治療も追加することにしました。
針治療はやはり即効性が高いです。患部に直接刺すわけですので、悪い組織を針で一旦壊し、組織の再構築を促すという意味で、鍼の即効性は絶大な力を持ちます。
1回目の治療と同じように、腰仙関節、仙腸関節、膝の調整を行い、その後に針を刺して置いておく置鍼という方法を取りました。針は、総腓骨神経の圧迫されている部分、すねの筋肉、すねの外側の筋肉、足首に刺し15分ほど刺したまま置いておきます。
これにより血液が集まり、組織の血流改善が見込めます。その後、関節機能向上マッサージをし、治療を終えた感想を聞いてみると、
少し痺れが楽になった気がすると患者さん。2回目の治療を終えました。
治療3回目
今日はどんな感じですかと聞いてみますと、だいぶ足のしびれと冷えが改善されてきた気がするとおっしゃいました。
本日の治療は前回と同様、関節の調整、マッサージ、置鍼を行いまた様子を見てもらうことにしました
治療4回目
この関節包内運動を整えるJSA、AKA治療は、大体4、5回位が、症状の改善目安となります。
4,5回治療してみて変化が出てきたら治療の仕方が正解と言うことになり、全く変化しない場合、治療の場所、方法を変えなければいけないこととなります。この
患者さんの場合、変化はしっかり出てきていますので、このまま治療を進めていきたいと考えました。
ですので、本日も同様の治療をし、また様子を見てもらうことにしました。
治療5回目
今日患者さんが来院された際、ちょっとしたプレゼントをいただきました。聞いてみますと、しびれが半分くらいなりうれしくなったので、先生に何か渡したくなったとおっしゃいました。
ここまでの治療で、しびれが半分くらい軽くなったということです。
治療6から8回目
治療を重ねるごとにしびれと足の冷えは改善され、8回行った所でほぼしびれが無くなりましたので、一旦期間を空けてもらうことにしました。
その後、
1週間、2週間と段々と期間を空けてもらい、しびれの方はもう出現しなくなりました。
足の冷えは、まだ残るとおっしゃいますが、以前よりはだいぶ
改善され、夜もぐっすり眠れるようです。
ここ最近はご来院されていませんが、きっと調子よくお過ごしになっていることと思います。
今回のケース:足のしびれへの診断と治療について
今回は足のしびれと冷えが主訴でした。今回は絞扼性神経障害でしたので、すぐにしびれは取れましたが、腰が原因の足のしびれは、やはり時間がかかります。放っておくと、放っておいた期間分、治るまでに時間がかかると言われています。
1年しびれていたら、治るまでに1年かかるということです。
当院では、臨床上多くのしびれの患者さんを診てきましたが、大体目安として3分の1の期間を考えています。1年なら4か月、1ヶ月なら10日という具合に、しびれが取れるまでの期間を、治療により短縮することが可能です。
また今回の患者さんは、毎日施術していましたが、治療開始頃は週2回の来院、4,5回治療して改善の目安が見えてきたら、週1回程度の治療で良いと思われます。
足のしびれは、取れるまでに時間がかかる厄介な症状ですが、根気よく、無理なく通院することにより、しっかり改善することが可能となります。
そもそも足のしびれはなぜ発生するのか?
足のしびれの場合、腰が原因になる時と足自体が原因となる時と2通りある
足のしびれの場合、腰が原因になる時と、患部である足が原因になる時と、2つ考えられます。
今回のように8年という長い歳月しびれている場合、腰と足と両方の施術が必要になると思われます。両方が原因となっているミックスタイプと言えるでしょう。
ヘルニアや坐骨神経痛の場合、しびれるのは片足のみ
ヘルニアや坐骨神経痛が原因でしびれが出る場合、多くは片足のみしびれます。
この患者さんの場合、両足ともしびれていると言うことでどうもこれらとは違います。
狭窄症では両足しびれるが、この場合休みながらでないと歩けない
脊柱管狭窄症の病状がだいぶ進んでいる場合は、両足ともしびれることが多いですが、この患者さんの場合狭窄症の症状ともまた違うようです。
狭窄症の進行が進んでいきますと、休み休みでないと歩くことができません。しかし、歩くことは全く問題なく、旅行やハイキングなどは心の底からは楽しめないが、行く事はできるとおっしゃっています。
絞扼性神経障害とは?
他にしびれが出る疾患として考えられるものが、絞扼性(こうやくせい)神経障害です。これは、手根管症候群やギオン管症候群など患部そのものが原因でしびれが出る場合です。足のしびれが出る場合、総腓骨神経障害が考えられます。
これは何かと申しますと、膝の裏側の外側、腓骨と言う骨があります。この腓骨の1番上の部分で神経が締め付けられ、痛みやしびれなどが出るものをいいます。今回の患者さんの場合、この病気が1番当てはまりそうだと推測し、治療を行うことにしました。
結果、
身体にも良い傾向がでてきましたので、同じような症状でお悩みの方は、ぜひまずはご相談からご来院ください。