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整骨院の保険診療と自費診療の違いについて


・整骨院は保険が使える?
・どんな病気の時保険が使える?
・ただの肩こりで保険が使える?
・慢性の腰痛で保険が使える?

このように整骨院での保険治療で迷われていませんか?

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お腹が痛かったら内科、鼻や耳の調子が悪かったら耳鼻科など症状によって行くべき病院は決まっています。そして、病院に行く際は必ず保険証を持って受診されることと思います。これは、日本国内では常識となっており、病院=保険が使えるという図式が成り立っています。

このことは、日本の素晴らしい医療制度(国民皆保険)ですが、整骨院の場合少し様子が違ってきます。整骨院の場合、全ての症状に保険が使えるかと言うとそうではないのです。

これがややこしい点ですので、戸惑う方も多いかもしれません。しかし、この保険が使えるか使えないかを知ることによって、迷うことなく治療に通うことができると言えます。ですので、今回はこの保険の適応、不適応のお話をしていきたいと思います。

〈整骨院とは?〉

まずは整骨院とはどんな所でしょうか?どんなイメージでしょうか?

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おじいちゃんおばあちゃんが毎日毎日痛い痛いと言いながら通う所でしょうか?ボキボキバキバキ痛いことをするような所でしょうか?

色々なイメージがあるかと思いますが、最近の整骨院は多種多様です。ボキボキバキバキは一切しない、ウオーターベッドがある、エステも併設している、美容整体や美容鍼をしているなど経営者、院長先生によって行っている業務は様々だと言えます。ですので、選ぶ方もたくさんの選択肢が広がっている、むしろ広がり過ぎていると言えるかもしれません。

〈保険が使える、使えないは、症状が新しいか古いか〉

さて、この整骨院ですが、保険が効く症状と効かない症状が実はあるのです。それは、その症状が最近起こったものなのか、もしくは何年も患っている慢性のものなのかという発生した時間の長さの違いです。最近なのかもしくは古いものなのか、この時間の違いによって、保険が使えたり使えなかったりするわけです。最近の症状、急性の症状には保険が適応され、慢性化したものには保険が適応されない。これが保険適応、不適応の判断基準の1つとなります。

〈保険を使うには理由、きっかけが必要〉

そして、その症状が起こった理由も必要となります。この理由がないと、保険の適応とはなりません。重たいものを持ち上げた、スポーツでケガをしたなどの何か症状が出てきたきっかけが必要となります。

〈古い症状でも最近悪化した理由、きっかけがあれば保険適応〉

また少しややこしいですが、昔から患っていたものが、最近何かのきっかけで痛くなった場合、この時は保険が使えます。ですので、古いものでも新しいものでも最近何かきっかけがあって症状が悪化した場合は、保険が使えます。

〈保険適応の条件〉

1、 最近の症状であること
(昔から持っていた症状が最近何かのきっかけで悪化したものも○)
2、 症状が起こった理由、きっかけがあるもの

例えば、慢性の肩こりがあったとします。もちろんそれだけでは保険は使えませんが、何か重いものを持って症状が悪化した、運動して症状が悪化したなど理由がありますと保険適用となります。

またこの症状が起こった理由なのですが、スマホを使い過ぎた、パソコンをしすぎて肩がこった等の使いすぎでは理由とはなりません。ここがまたややこしい点なのですが、理由は突発的なケガのようなものでなくてはならないのです。

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〈保険が使えるきっかけ、理由の例〉

・重たいものを持ち上げて腰を痛めた、肩や首を痛めた
・寝違えて首を痛めた
・階段を踏み外して膝を痛めた
・掃除機をかけていて、起き上がる際に腰を痛めた
・ゴルフやテニスをしていて、身体をひねって腰を痛めた
・フライパンを返そうとして、肘、手首を痛めた
・車から降りようとして、バランスをくずし、腰、膝を痛めた
・ベッドから起きようとして、身体をひねって腰を痛めた
など、些細なことでも良いですので、このような何かのきっかけ、理由が必要と
なります。

〈保険と自費の金額について〉

一般的に保険適用の場合、初診は1,500円前後、2診目からは500円前後となります。自費の場合は、院によって様々ですが、5000円前後が多いと言えます。

また、きっかけ、理由がなく保険が使えないが、痛い所だけ見て欲しいという方は自費となりますが、1,500円前後で治療をしてくれる所もあります。自費の金額設定は、院により様々ですので、事前にお調べになってから行かれた方が良いと言えるでしょう。

〈当院の保険診療、自費診療について〉

上記の理由により、当院では何かきっかけがあるものに関しては保険を適用し治療を行います。しかし、この場合治療できる箇所は、痛めた部位のみです。肩だったら肩、腰だったら腰と言うように、痛めた場所以外治療することはできないのです。

身体は全体でバランスをとっていますので、悪い箇所だけ治してもまた痛めやすいと言えるのです。痛めた場所以外もしっかりと調整することが、今後の症状再発防止にも必要だとは思いませんか?

ですので、痛めた箇所だけの治療でも良いですが、全身を調整する全身治療の方が、結局は後々のためにも良いと考えます。

また、痛めた箇所だけ治療するよりも、身体全体を調整したほうが、結局は痛めた場所も治りが早いと言えます。なぜならば、全身のバランスを整えることによって、悪い場所を良い場所がしっかりと支えてくれるからです。

これらのことから、身体のことをきちんと考えた場合、痛めた場所だけでなく、全身を調整する自費診療の方がメリットは大きいと言えるでしょう。

・保険診療の場合

初診      1200円前後
2診目以降   500円前後

・自費治療の場合

全身治療    5000円前後 (50分~60分前後)
痛む箇所のみ  1500円前後

・保険プラス自費の場合

保険の治療に内臓調整や頭蓋骨調整をプラスしたもの
1500円前後 (30分前後)

整骨院では症状により保険の適応、不適応があります。このことをしっかりとご理解頂くことで、整骨院に行って良いのか、悪いのかを判断することができることと思います。ぜひこのことを念頭に置いて頂き、症状の改善のため治療にまた通ってみて下さい。いち早い症状回復を望み申し上げます。


  • この記事を書いた人

  • 岸野洋人

  • 滋賀県野洲市きしの鍼灸接骨院の院長。学生時代にいつまでも治らない腱鞘炎に困り果て、その症状を治した鍼灸治療から治療家の道に。夢は治療をしながら世界を回ること。
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