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腰痛に関する噂話を医学的に説明します


1.腰痛は一旦発生したら治らないは本当?

何か対策を立てないと、腰痛は治りくいと言えます。

腰痛が出てきたと言う事は、身体が何かを訴えている証拠です。身体の使い過ぎであったり、冷えであったり、内臓の機能が低下していたりと身体が何かしら変化を訴えている証拠なのです。ですので、それを無視する訳にはいきません。ですので、この変化にしっかり気づき、対策を立てれば腰痛は出てこないと言えます。

対策は、運動「であってり、ストレッチであったり、食生活の改善であったり、治療であったり様々ですが、しっかりと対応すれば、一旦腰痛になったからと言って、治らないという事はありません。しかし、何もせず、そのまま放置しておくと、腰痛はそのまま取れてこないと言えるでしょう。

2.腰痛には水泳が効果的?


腰痛になっている原因によります。全ての人に効果的とは言えません。

泳ぐ行為は、腰をひねったり、前後に大きく動かしたりしますので、水泳をしたから、腰痛が必ず良くなるとは限りません。水泳をして良くなる腰痛というのは、日頃運動不足のため、筋肉が固く縮こまり、腰痛を起こしている方です。こういう方は、運動により、固まった筋肉へ血液が染みわたり、柔軟性が取り戻され、痛みは軽減してくると言えます。

しかし、使い過ぎで腰を痛めている方には向かないでしょう。使い過ぎて炎症を起こしている腰にさらに負担をかけることとなり、悪化してしまいます。

ですので、ご自分の腰痛の原因が何かによって、水泳により効果が出る方、出ない方様々だと思います。これは、水泳に限らず他のスポーツでも同じことが言えます。


3.腰痛はただ揉むだけでは治らない?


これはその通りです。

腰痛になる原因でも触れましたが、腰痛は筋肉だけが問題ではなく、関節や内臓の問題も絡んでくるからです。特に、関節の調整を行いませんと、土台からしっかり治したことにはなりません。

また、筋肉を揉むのも良いですが、すぐまた痛みがぶり返してくる可能性は高いと言えます。筋肉を揉むだけでなく、しっかりストレッチをして伸ばし柔らかくすることが大切になります。筋肉自体の質を変えませんと腰痛は取り切れないと言えます。


4.腰痛は老化が原因?


なんでも老化のせいにしてはいけません。

年齢とともに腰痛が起きやすい原因として、腹筋の筋力が落ちると腰痛になりやすいと言うのは事実です。腹筋は、身体にとって自然なコルセットであり、腰を守ってくれます。

お腹が出ている姿を想像してください。お腹が出ると、腰を前に引っ張ります。腰が常に引っ張られますと、腰の筋肉は常に緊張することとなり、腰痛の原因となるわけです。この時に腹筋が働きますと、お腹を後ろに押し戻してくれ、腰痛を防ぐことができます。ですので、老化が原因と言うよりも、腹筋の筋力不足が腰痛の原因となるということです。

5.事務職より現場職の方が腰痛になりやすい?


これはどちらとも言えません。どちらの方にも多いと言えます。

事務職と現場職では、腰痛が起きる原因が違ってきます。事務職の方は、長時間同じ姿勢でいることにより、関節や筋肉が硬くなり腰痛を起こします。現場職の方は、関節や筋肉を使いすぎることにより、腰痛を引き起こします。ですので、どちらの職業の方でも腰痛は、多く見られると言えるでしょう。

6.男性の方が腰痛になりやすい?


これもそうとは言えません。男性、女性同じ位の割合で腰痛はあると言えます。

男性と女性の腰痛を比べた場合、大きな違いは、骨盤のゆがみ具合です。女性の方が、女性ホルモンの作用や、出産、筋肉が細いなどの理由から骨盤のゆがみは大きく出ます。ですので、筋肉よりも、骨盤や腰椎など関節の問題で腰痛が出ることが多いと言えます。

男性の場合、骨盤はそれほど大きくはゆがみませんが、その分筋肉に負担がかかり、腰痛を起こすことが多いと言えます。

ですので、両者共原因は違いますが、腰痛に性差はあまり関係がないと言えるでしょう。

7.姿勢が正しいと腰痛になりにくい?


正しい姿勢でも、長時間同じ姿勢でいることで腰痛になります。

背筋を張ったきれいな姿勢は、見た目には美しく映ります。もちろんそれはとても良いことなのですが、腰痛を考えた場合、きれいな姿勢はあまり意味がありません。これはどの姿勢でもそうですが、同じ姿勢を長時間続けることにより、同じ部位ばかりに負担がかかるのです。そのため筋肉は固く縮こまり、それが腰痛の原因となります。ですので、様々な姿勢をとりながら作業することが必要といえるでしょう。

ここでいう長時間とは、30分から1時間が目安と考えてください。これには個人差がありますが、背筋をピンと張ったきれいな姿勢をしていましても、疲れてきたと感じたら少し緩めてみてください。そして、正座をしてみる、あぐらをかいてみるなど少しずつ姿勢を変えながら過ごすことが腰痛にとっては大事なこととなります。

8.腰痛のせいで疲れやすくなったり、夜ねむりにくかったりする?


これはそう言えます。

腰痛がありますと、自然と身体は腰に負担をかけない動作をとるようになりますので、腰以外の部位に負担がかかります。肩こりになったり、膝が痛くなったりと、様々な場所で腰を補うことになり、身体は疲れやすくなると言えます。

また、夜眠る時、寝返りするたびに腰の痛みで目を覚ましてしまうとなると、熟睡はできないでしょう。

また、腰痛がありますと、眠るときの姿勢も限られてきます。多いのが、横向きはできるが仰向けとうつむけはできないという点です。同じ姿勢でばかり眠ると、同じ場所ばかりが圧迫され、身体の血液循環は悪くなると言えます。寝返りをコロコロしながら、血液をうまく流すことが睡眠にとっては必要です。

ですので、同じ体勢で寝ていますと、しっかり眠れたとは言えず、寝苦しく、目覚めも悪くなりますので、腰痛は睡眠の問題も引き起こしてしまうのです。


  • この記事を書いた人

  • 岸野洋人

  • 滋賀県野洲市きしの鍼灸接骨院の院長。学生時代にいつまでも治らない腱鞘炎に困り果て、その症状を治した鍼灸治療から治療家の道に。夢は治療をしながら世界を回ること。
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