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坐骨神経痛の痛みで座れない!滋賀県の鍼灸整骨院が行った診断と治療とは?


当院のホームページを見て、良さそうだと思い来院された坐骨神経痛の症状をお持ちの患者さんが今回の記事の主人公です。

腰痛もあったけれど坐骨神経痛がより痛い!と訴える患者さん。
その患者さんに滋賀県の鍼灸整骨院である当院がどのように診断・治療を行ったのか綴っていきます。


介護の仕事で坐骨神経痛に!なぜ坐骨神経痛になったのか?


この患者さんは腰痛もありますが、今は坐骨神経痛の方が強く出ているとおっしゃいます。

腰が痛い、お尻が痛い、お尻から足が痛い、しびれる、足がビリビリし気になり夜眠れない、椅子に座っているとお尻が痛くなる、しびれが強くなる、お尻が痛くて車の運転もままならないなどの症状を訴えます。

いつ頃からかなぜこのようになったのか聞いてみますと、原因は介護のお仕事にあるようです。お仕事でたくさんの人をベッドから起こしたり、立たせたりする時腰に力が入り、また中腰や前かがみなど無理な姿勢で介護をするからです。お仕事を始めた1年ぐらい前から腰痛と坐骨神経痛を繰り返し、今日まで過ごされていたようです。

整形外科や接骨院など数件回りましたが痛みはそれほど改善せず、今回の坐骨神経痛は特にひどいと訴えます。1日中お尻から足にかけての痛みやしびれのためビリビリし、常に気になってしょうがないと言うことでした。

坐骨神経痛は、股関節の調整が大事だが、ほとんどが見逃される
坐骨神経痛はもちろん腰や骨盤の治療が大事ですが、見逃される治療として股関節が挙げられます。腰や骨盤だけでなく股関節もしっかり調整しないと治ってこないのです。

これはどういうことかと申しますと図を見てください。

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足の筋肉というのは、日常生活で使うのは外側ばかりであり内側の筋肉はほとんど使われていません。内側の筋肉は、走ったり、飛んだり跳ねたりする時に大きく働きます。ですので、普段の生活で使われる事はなく弱っていき.細く萎縮していってしまうのです。そのため、足が外側の筋肉に引っ張られる事となり、外ひねり=ガリ股になります。

さらに、外に開けば開くほど、股関節は後ろにずれる状態になり、お尻の筋肉を圧迫します。圧迫されたお尻の筋肉(梨状筋)は、そばを通る坐骨神経を締め付け、これが坐骨神経痛の原因となるのです。

ガリ股で股関節が後ろにずれる→梨状筋が圧迫される→梨状筋が坐骨神経を締め付ける

という三段階方式で坐骨神経痛は発症します。ですので、股関節から調整していかなければ、痛みは消えてこないのです。坐骨神経痛=腰、骨盤だけでなく、実は股関節の調整がとても大事になると言えます。ですので、股関節をしっかりと調整してくれる治療を受けなければなりません。



坐骨神経痛への滋賀県の鍼灸整骨院の治療の全流れ、綴ります


治療1回目

早速触診では上向きに寝てもらい、患者さんのお尻の下に手を入れ、股関節をお尻の方から触ってみます。

下から股関節を触りますと、しびれの出ている右側がひどく痛み、触るとしびれが強くなると訴えます。左側は触ってみてもなんともありません。右側の股関節が坐骨神経を圧迫しているのが分かります。

上向きに寝た状態のまま、股関節をお尻の下から上げる調整、足を動かしながら股関節を一緒に動かす調整をします。これで、先ほどのようにお尻の下から股関節を触っていますと、痛みがマシでしびれもマシと患者さんはおっしゃいました。後ろにずれていた股関節が、少し前に戻ってきたようです。

横向きになってもらい、腰と骨盤の関節=腰仙関節、骨盤と仙骨の関節=仙腸関節、腰と腰の関節=椎間関節を調整し、また上向きになってもらい検査します。

股関節を下から持ち上げると、ほとんど痛みを感じない、ビリビリもしないとおっしゃいました。調整がうまくいっているようです。これで1週間後にまた来院してもらうことにしました。

関連リンク:腰の治療について

治療2回目

この1週間調子はどうでしたかとお尋ねしたところ、痛みとしびれが7割位取れた、とても楽でしたとおっしゃいます。前回の調整がうまくいっているようです。

また仰向けになってもらいお尻の下から股関節を触っていますと、前回のように痛みは走らないとおっしゃいました。まだ少しピリピリしている、足に力が入りにくいなどの症状はあるようです。また前回と同様の治療をし、1週間様子を見てもらうこととします。


治療3回目

1週間いかがでしたかとお尋ねしたところ、しびれは完全に取れた!と嬉しいご報告が。

ただ腰が痛いと訴えます。

坐骨神経痛というものは、確かに腰や骨盤、股関節も悪いのですが、腰と足の症状が同時には出てこないという特徴があります。腰が痛かったら腰だけ、足が痛くしびれていたら、足だけと単発的に症状は出現してきます。

ですので、足が治ったので、隠れていた腰痛が顔を出してきたと言えます。この腰痛をしっかり治しておかないと、また坐骨神経痛が発症するかもしれません。なので、腰痛を取り去るため、はり治療も追加しました。

当院のはりの特徴として、関節がしっかりと動いてくるように、関節近くもしくは関節の上にはりを打ちます。腰仙関節、仙腸関節、椎間関節を狙い、はりを打ち15分ほど置いておきます。これにより、はりを刺している間組織の血流が増し、組織の回復を一段と速くすることが可能となります。

はり治療と前回までの治療を合わせて行い、また1週間様子を見てもらいます。



治療4回目からそれ以降

前回のはり治療から調子が良く、腰痛も足のしびれももうほとんど感じないとおっしゃいます。

腰と足はだいぶ改善されたようです。ですが、この患者さんの場合、過去に交通事故によるむち打ち損傷が首にあると訴えます。そちらの方が気になると言うことでしたので、現在は首の治療を中心に通院されています。


坐骨神経痛を改善するなら「股関節の調整」は確実に必要!


今回は坐骨神経痛と言うことでしたがそもそも、坐骨神経痛は病名ではなく、症状を指します。

また他にもさまざまな病気に付随して起こりる症状なのですが、ヘルニアになって坐骨神経痛が出たり脊柱管狭窄症になって坐骨神経痛も一緒に発生したなど臨床上よく見られる症状と言えます。

もちろん腰もしっかり治療しないといけませんが、

ガリ股で股関節が後ろにずれる→梨状筋が圧迫される→梨状筋が坐骨神経を締め付ける

という三段階方式で坐骨神経痛は発症してきますので、股関節の調整が、症状改善には必要不可欠なのです。

当院では腰の治療はもとよりこの股関節の調整に重きを置き、症状を取り去るだけでなく、神経痛が再発しないよう、しっかりと調整し坐骨神経痛の症状改善に日々取り組んでいます。


  • この記事を書いた人

  • 岸野洋人

  • 滋賀県野洲市きしの鍼灸接骨院の院長。学生時代にいつまでも治らない腱鞘炎に困り果て、その症状を治した鍼灸治療から治療家の道に。夢は治療をしながら世界を回ること。
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