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「脳梗塞後のマヒで腕があがらない。」滋賀県のきしの鍼灸整骨院で診断・治療をしたら…。


脳梗塞になって、ある日突然体の一部がマヒしてしまう。そんな症状は誰にでも起こりうります。

今回のこの話の主人公となった患者さんも脳梗塞後の左半身マヒに。
その後は手や足が思い通りに動かせず、日常生活も大きく障害を抱えてしまいました。

少しでも良くなりたい!その思いを持ってきしの鍼灸整骨院に通院され始めた時。そしてその後。

当院に通うことでどのように変化していったのかを綴ります。


50代の滋賀の女性によるある日突然の出来事!


今から七年前、その患者さんは突然激しい頭痛と立ちくらみに襲われ、そのまま倒れて気を失ってしまったそうです。

自宅で台所に立っている最中でした。すぐに救急車で病院に運ばれましたが、脳内に出血が起こっており、緊急手術。一命は取り止めましたが、目が覚めた時には手足が動かず、とにかく泣いたと遠目で思い出しながら、しぼるように語ってくれました。

脳梗塞後のマヒは本当に辛く、苦しいと思います。なぜなら、一生治ることがないからです。死ぬまで付き合っていかないとなりません。

手や足が思い通りに動かせず、日常生活も大きく障害され、今まで普通に生活していたことができず、180度全く違うものになってしまう。どんなに大変なことか、患者さんのお話しを聞いていると、本当に苦しさが伝わってきます。

この患者さんの症状は、左肩から指の先までうまく動かない、左足の付け根から指の先までうまく動かない、腕が動かないことによる肩こりや足が動かないことによる腰痛などがありました。また、左側をどうしてもかばうせいで、右足や右肩にも負担がかかっており、こちらも痛みがあると訴えます。

とにかく片マヒは全身に症状が及んでいること、マヒのリハビリをしなければならないということで早速治療を始めさせて頂きました。



脳梗塞後のマヒへの滋賀県の鍼灸整骨院の治療の全流れ、綴ります


治療1回目

まずは仰向けで寝てもらい、肩を挙げてみます。横に上げますと、90度位までは上がりますが、その先は筋肉が硬直し動いてきません。

また、肘を伸ばしてみても、手首を曲げてみても、指を開いてみてもとにかく硬直していて、うまく動かないのです。特に手首、指は思った以上に硬直しており、固まって動きません。

次に足を動かしてみます。股関節は思ったよりも曲がり、膝もしっかりと曲がります。ただ、足首と足の指はやはり硬直しうまく動いていないことがわかりました。ですので、治療は身体の中心部、腰や首、背中の治療と、上半身を念入りに行い、足首、足指と診ていくことにします。

実は私は、当院を開業する前、埼玉にある大きな整形外科に勤めた経験があります。そこで、脳梗塞後の片マヒの患者さんを診ていましたので、リハビリの仕方は一通り勉強しています。

しかし、現在のように治療技術もありませんでしたので、改善というよりは現状維持が精一杯だったと思い出します。しかし、今ではAKA、JSAといった治療技術を学び、ある程度の経験も積んできましたので、今回の患者さんは改善を目指そうと思い、治療にあたりました。

まずは身体の中心の調整から行います。
腰の調整頸椎の調整を行い、身体の中心からまずは整えます。

その後、肩の調整手首の調整指の調整を行うことにより、肩、腕、指がしっかりと動くように調整します。


そして、特に硬直している手首、指の動きを取り戻すため、重要視することは、手根骨の調整です。手根骨は図のように、8個の小さな骨のことを言い、これらが数ミリずれる、手根骨の関節同士が動かない、と指の可動が悪くなる、痛くなるなどの影響が出てきます。



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図の舟状骨、月状骨は手の平側に数ミリズレやすい傾向があります。これにより、手首、指の可動範囲が妨げられます。

また、指の付け根にある有頭骨、小菱形骨は手の平側に数ミリズレやすく、その外側の有鈎骨、大菱形骨は内側に数ミリズレやすい傾向があります。これもまた手首、指の運動を妨げることとなります。

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ですので、これらの手根骨のズレを戻し、手首、指の関節包内運動を整えることにより、固まっている手首、指を柔らかく動くように調整しました。



治療2回目

前回の治療から一週間空けてもらいました。調子はいかがでしたかと尋ねた所、身体が軽くなった、今までの生活よりもだいぶ楽に身体が動かせる、肩こりも楽などとおっしゃいました。関節の調整により、少しずつ身体が改善に向かっている様子です。

手首と指を触診しました所、少し開きが改善しています。まだまだ硬さは残りますが、患者さんご自身も指を開くリハビリがしやすくなったということでした。

今回も前回と同じように全身の治療をし、また一週間様子をみてもらうこととしました。


治療3回目

患者さんはいつも杖を着いて来院されていましたが、今回は杖なしで来院されました。聞いてみますと、足の調子が良くなってきたので杖が無くても歩けるとおっしゃいます。

また、近所のスーパーでの買い物も杖なしで行く事ができ、今後は電車で、ご実家のある神戸に行きたいとお話しされました。

今回も前回同様の治療を行い、はり治療も加えてみました。首や肩こりがやはり辛いということで、はり治療をプラスすることで、首や肩こりの辛さをいち早く和らげることが可能となります。

治療後また一週間空けて、様子をみてもらうこととしました。


治療4回目から現在まで

治療を重ねるごとに、身体は改善の方向に向かっています。少しずつ腕は上がるようになり、指も開くようになり、また足も上がるようになっています。また、念願の神戸へも患者さんお一人で出かけることができ、毎日の生活は充実してきているようです。



片マヒは一生闘っていかないといけません。その一生を当院はサポートします。


片マヒは、完全に治ることはありません。ですので、治療は一生継続する必要がありますし、治療を続ける根気や体力も必要となります。また症状の強さに波があり、いい時もあれば悪い時もあり、精神的にも辛い時苦しい時があると思います。

当院では、患者さんが毎日の生活を今よりももっと快適に楽に過ごせるように、もっと身体が自由に動けるように、精神的に辛い時も共感できるように、そして当院と長く良い関係でお付き合いができるように、治療に取り組んでいます。

患者さんは、この病気と一生闘わないとなりません。ですので、できる限りのサポートをし、現状維持ではなく改善を一緒に目指し、患者さんの支えになれたら治療を行っています。










  • この記事を書いた人

  • 岸野洋人

  • 滋賀県野洲市きしの鍼灸接骨院の院長。学生時代にいつまでも治らない腱鞘炎に困り果て、その症状を治した鍼灸治療から治療家の道に。夢は治療をしながら世界を回ること。
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