滋賀の鍼灸整骨院が膝の痛みを診断・治療!その結果は「ほぼ腫れも無くなりました」!
膝の痛みで当院へ来られた患者さんのお話し。
初めての来院時には、下記のような症状を訴えられていました。
・膝が痛くて歩きにくい。
・足を引きずる。
・なんだか腫れて熱っぽような気がする。
・仕事で立っているのも辛い。
・階段の上り下りが辛いなどの症状を訴えます。
いつから痛みが発生したのか?その原因を診断。
なぜこのようになったのかまたいつごろからなのか聞いてみますと、原因はお仕事にあるようです。仕事で百貨店に勤務されており、1日中立ちっぱなしとのこと。
また、商品の上げ下ろしで、中腰と立つことを繰り返すと膝が痛くなるとおっしゃいます。
3ヶ月ぐらい前からこのような状態にあり、あまりにも痛かったので整形外科に1度行かれたようです。そこで、膝に水が溜まっていると診断され、水を抜いてもらったとおっしゃいました。膝の注射は痛かったらしいですが、我慢し、それで様子を見ていたようです。しかし、また腫れてきたような気がし、これでは同じことの繰り返しだと考え、当院来院の運びとなりました。
膝の水は実は悪いことではなく、身体の正常な防御反応です。
膝の水がなぜたまるのかと申しますと、これは体の防衛反応です。熱を持ったところを冷やすために、水が出てくるのです。
膝を曲げたり伸ばしたりを繰り返しますと、摩擦で熱が発生します。炎症している状態です。これを何とかしようという体の防衛反応が高まり、水が出現してくるのです。ですので、水が溜まると言う事は悪い事では全くありません。むしろ、身体が正常に働いている証拠なのです。
膝の水は治療で散らすことが可能
そしてこの水は、少量でしたら治療で散らすことが可能です。膝の関節包内運動を整え、関節包を緩め、膝の周りの筋肉を緩めますと筋肉のポンプ作用で水が身体の中に返って行きます。筋肉には、このポンプのような役割をし、心臓に血液を返す、水を返す役目があるのです。特にふくらはぎの筋肉はこの役目が重要で、足がむくむということは、ふくらはぎの筋肉がしっかり働いていないということになります。
ですので、
当院では水が溜まっていてもすぐに抜く必要はないと考えています。やはり、自然と水が吸収される方が、膝や身体への負担も少ないからです。
ただし、余りにも水が多く溜まり、膝の曲げ伸ばしが全くできない状態の時は、抜いてしまった方が早いと考えます。この辺りの判断は、実際触ってみないとわからないことが多いので何とも言えませんが、水が溜まったらすぐに抜かなければならないと考える必要は全くないということです。
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膝の治療、診断についてより詳しく知りたい方はこちら。
膝の痛みへの滋賀県の鍼灸整骨院の治療・診断の全流れ、綴ります
治療1回目
まず来院された際歩くのを見ましたら、右足を引きずっています。膝が痛くて足が上がらない、曲がらないと訴えます。早速ベッドに上がってもらい、仰向けで寝てもらいました。膝を診たところ、パンパンに腫れており、とても痛そうな状態です。膝を曲げて見ても、30度ぐらいしか曲がらず、膝の前側も裏側も、両方ともが固まっています。
水をなんとかしようと思い、抗炎症クリームを塗り込みながら、
関節機能向上マッサージを大腿四頭筋、腓腹筋に行いました。
水が溜まっている患者さんへの治療は、このマッサージと関節調整を繰り返し行うことです。マッサージで水を散らし、膝の関節包内運動を整える調整を行い、すぐまたマッサージをし、関節の治療をするということを繰り返し行います。このようにして、段々と水が散っていき、少しずつ膝も曲がってくるようになるのです。
このサイクルを4,5回位繰り返し行っていましたら、ようやく膝も50度位まで曲がるようになり、少し楽になってきた様子です。ベッドから立ってもらい、歩いてもらいますと、少し足が上がるようになり、引きずらなくなりました。
あとは湿布を3,4、時間でドンドン張り替えるようにお伝えしました。炎症している時は、
いち早く熱を取る必要があります。これを2,3日続けてもらうことにし、4日後にまた治療にきてもらうこととしました。
治療2回目
前回からどうでしたとお尋ねした所、足を引きずるのはましになったとおっしゃいます。確かに歩くのも、普通にできているようです。仰向けに寝てもらい、膝を診ましたら、前回よりはだいぶと腫れも治まってきている様子です。曲げてみますと、45度位は痛みなく曲がります。
ですが、まだ腫れは完全には治まっていないため、前回同様の治療をし、さらに今回は負担がかかっているであろう腰と骨盤の関節=腰仙関節と仙腸関節の調整も加えました。これでまた様子を見てもらうこととし、1週間後にきてもらうこととしました。その間湿布をドンドンと張り替えるようまたお伝えしました。
治療3回目
この1週間どうでしたかとお尋ねした所、何とか仕事にも復帰し、とりあえずはお仕事もできている様子です。しかし、まだ膝の曲げ伸ばしは痛く、仕事中も辛いと訴えます。ですので、今回は膝の関節包内運動を整え、関節包をゆるめる治療に専念することにしました。
膝の調整で大事なことは、膝を曲げる際に、脛骨が内側に回転しながら膝が曲がるという理論です。
この理論を知らないと、膝の調整は行えません。膝の関節包内運動を整えるという事は、脛骨をいかにうまく回転させるかということになります。
なぜ脛骨が回転しないのかと申しますと、原因は色々と考えられます。膝を支える筋肉である大腿四頭筋が硬くなっているため。膝のクッションである半月板がずれて、骨の間に噛みこんでいるため。膝の内部にある十字靭帯が、縮こまって、硬くなっているためなどが考えられます。ですので、どこがどのように障害されているかを見極め、それらの治療と脛骨の調整を合わせて行う必要があるのです。
この患者さんの場合、大腿四頭筋と腓腹筋が硬くなり、また半月板が障害されていました。十字靭帯はそこまで縮こまっていません、許容範囲内です。2つの筋肉が硬いことと、内側の半月板が噛みこむことにより、脛骨がうまく回転できないものと推測されます。ですので、治療で大腿四頭筋、腓腹筋、半月板、脛骨と調整しましたところ、
60度位まで膝が曲がるようになってきました。
このように膝の関節を曲げる際、無理矢理力任せに曲げてはいけません。膝は曲がるようになるかもしれませんが、逆に痛みは強くなるはずです。力任せに曲げるということは、治療を行っているようで実は、膝内部の損傷を引き起こしていることになるからです。ですので、膝の内部をまずは丁寧に触診し整え、それから関節の調整をし、少しずつ無理なく膝を曲げていきます。
膝、腰と調整を行い、張り替える頻度は少なくて良いので湿布を続けるようお伝えしまた1週間後に来てもらうことにしました。
治療4回目
1週間どうでしたかとお尋ねした所、お仕事も楽にできるようになってきて、階段の昇り降りもだいぶと軽くできるようになったとおっしゃいます。ようやく改善の兆しが見えてきたようです。こちらも一安心です。
今回も前回同様の治療をし、膝を曲げてみた所70度位まで曲がり、それ以上はやはり辛そうです。ですので、それ以上曲げることは止めておきます。日常生活は、十分にできているようですので、90度曲げる必要はないと判断しました。
また1週間様子を見てもらいます。
治療5回目からその後
また1週間後に膝を診ましたら、ほぼ腫れも無くなり、調子も良さそうです。お仕事も普通にでき、階段も痛みなく昇り降りできるようです。ただ、もう少し膝に違和感が残ることと、少し腰痛が気になるということで、週一回か2週に一回か、治療はその後も続けてもらいました。
現在は遠くにお引越しをされ、来院はされておりませんが、お元気に過ごされていることと思います。
考察:今回の患者さんの膝の痛みについて
今回の症例は、膝に水が溜まり、発生した膝痛です。膝に水が溜るということは、身体の正常な防御反応であり、悪いことでは決してありません。大事なことは、その後の処置の仕方です。やはり、治療で自然に散らすことが身体や膝には、負担が最も少ないと思われます。また注射の様な痛みももちろんありません。
ただし、万能ではありません。余りに多くの水が溜っている場合は、抜いてしまった方が早いのです。こればかりは、実際に診させて頂かないと何とも言えませんが、
水が溜った=抜かなければならない、ということでは決してないということです。
人間の身体は、自然治癒力をしっかりと高めてあげれば、自分で治そうとします。当院はこの自然治癒力を高める手助けをし、患者さんの身体がご自分で治そうとする環境を整えることを目的とし、日々治療に奮闘しています。