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滋賀県の鍼灸整骨院が「腰痛で眠れなかった痛み」もスッキリに!その施術・診断の流れを紹介します。


4年前に自宅の階段から落ち、腰椎の骨折をしたとおっしゃられた患者さん。

元々は当院に来院されているお友達から当院のことを聞き、来院されました。お友達の腰痛と膝痛が改善したことを、お聞きになったようです。

腰痛が痛くて何もしなくても痛みが走ってしまう。というほどの症状に。
そんな患者さんに滋賀県の鍼灸整骨院が「スッキリした!」とまで言ってもらえるようになった施術・診断の流れを紹介します。


患者さんが抱える腰痛はどれぐらいの症状だったのか、まずは診断!


病院の診断によると、腰椎横突起骨折であり、特に治療もなく様子を見ていたそうです。

しかし、それからだんだんと腰が痛くなり、そのうちに何もしなくても痛い、動き始めの時が痛い、同じ姿勢でいると痛くなる、前かがみが痛くてできない、夜布団に入ると腰痛がひどくなり、寝付けない、眠れない、寝返りができないなどの症状が発生してきたとおっしゃいました。

最初は、整形外科に通院していたらしいのですが、症状が一向に良くならず、他の接骨院に通っていたとお話しされます。治療してもらうと少し楽なようですが、夜布団に入ってからの痛みは変わらず、眠ることができないのが辛いと訴えます。


今回の場合は腰椎横突起骨折というもので転倒した際にまず第1に考えなければいけない疾患です。

特に多いのが、腰椎の3番の骨折となります。教科書には3週間安静にしていれば治るとありますが、全ての人がそうとは言えません。何年も何年も痛みを引きずっている方は、臨床上多く見受けられます。

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もう一度MRIで調べると、ある事実が判明!

しかも臨床上、隠れ腰椎横突起骨折というものも見られます。

レントゲンを撮ってみたが、骨は大丈夫と言われそのまま様子を見ていたが痛みが全然ひいてこない。こういう方の腰椎3番の横突起を触ってみますと、明らかに痛み方が違います。

レントゲンを撮ったときは大丈夫だったかも知れませんが、その後にわずかに骨折線が入っていた場合、レントゲンに映らないほどの細かい骨折だった場合などの理由から見逃されているケースも少なくありません。

実際当院でも、70代の女性が転倒し、レントゲンを撮りましたが何も異常は出ませんでしたが左側の腰椎3番横突起を圧迫してみると、明らかに痛み方が走る。

そこではりを打ち、治療してみると痛みは楽になるのです。

隠れ腰椎横突起骨折だと考えられましたのでMRIを再度撮ってもらいますと、小さな骨折線が入っているのがわかりました。


そこから当院と患者さんの治療がはじまります。



腰痛への滋賀県の鍼灸整骨院の治療の全流れ、綴ります


治療1回目

触診ではまずは仰向けに寝てもらい、膝を立て、左右に倒してもらいます。

すると、膝を右に倒した時に右側の腰が突っ張り痛いとおっしゃい、左に倒した時は全く痛くないとおっしゃいました。

腰の右側が悪いと、この検査で判断ができます。右が悪いと分かりましたが、バランスを整えるため、左右両方とも治療はしていきます。

次に横向きになってもらい、骨盤と腰椎5番の関節=腰仙関節、骨盤と仙骨の間の関節=仙腸関節の動きを見ます。どちらの関節も、右側は固まりロックしていますが、左側は正常に動きます。

関節が炎症すると、水に浮いたように関節がゆるくなる

次に腰椎を触ります。横突起の骨折はありますが、4年も経っておりますので、普段通りに触っても問題ありません。触診してみますと、腰椎と腰椎の間の関節=椎間関節が、水の中に浮いているように動くのがわかりました。

本来関節を動かす際、骨を動かすので、かっちりと噛み合わさったまま動くはずです。しかしこの噛み合わせが感じられず、ふわふわとゆるいのです。これは何を意味するのかと申しますと、関節が炎症している状態を表します。

関節が熱を持ち、炎症しますと、それを冷やすために体から水が出てきます。膝に水が溜まるとのと同じ原理です。腰椎の椎間関節に炎症が起き、水が出ているために、関節がふわふわと浮いたような動きになっていると考えられます。

炎症を常に起こしているのがわかりましたので、これは痛いだろうと思い、夜うずくのも納得がいきます。

炎症は組織の表面だけで、深部は冷えている
治療として、腰仙関節と仙腸関節の調整をまず行います。そして、この腰椎の椎間関節の炎症をどう処置しますかと申しますと、当院でははり治療を行います。

炎症している所にはりを刺したら、余計に悪化するのではないかと思われるかもしれません。しかし、炎症というのは組織の表面だけであり、深部は逆に血流が不足しているのです。

ひと昔前のお風呂を沸かした時の状態と同じです。上ばかり熱くなり、下は冷たいままという状態です。これが組織でも起こっており、深部は血流不足で冷えています。ですので、深部にはりを刺しますと、深部の血流が増し、表面の炎症は退いていくということになるのです。

このことから、腰椎の椎間関節の近くにはりを4本ほど刺し、15分ほどそのまま置いておきます。

その後、また仰向けになってもらい膝を倒す検査をしますと、右に倒しても痛みはありません。ですので、これで1週間様子をみてもらいます。

関連リンク:腰の治療について


治療2回目

この1週間調子はいかがでしたかとお尋ねしたところ、2,3日痛みなく楽に眠れたとおっしゃいます。少しだけ改善してきているようですが、まだまだ治療が足りないと実感しました。

昼間の痛みはどうですかとお尋ねしたところ、昼間は全く気にならないとおっしゃいます。ただ寝た時だけがひどく痛む様子です。

腰仙関節と仙腸関節を触診してみたところ、前回よりも動きは少し改善されています。次に椎間関節の炎症の具合を触診してみます。前回のような浮いた感じは退いてきていますが、まだ少しふわふわ感は残っているようです。

今回も前回と同じ治療をし、さらに股関節、大腰筋などの治療も加えてみることにしました。これで1週間様子を見てもらいます。


治療3回目

4,5日は痛みなく寝られたとおっしゃいます。ほんとに少しずつですが、改善の兆しが見えてきました。腰椎の椎間関節を触診してみますと、炎症もほとんど感じられなくなりました。はり治療の効果が出てきたようです。

今回も前回同様の治療をし、また一週間様子を見てもらいます。



治療4回目からその後

治療を重ねるごとに夜の痛みは段々と改善され、7回目の治療後ほとんど痛みなく寝られるようになりました。しかし、この患者さんは膝の手術もしており、現在はそちらの治療で週一回通院されています。



腰痛の症例について:隠れ腰椎横突起骨折の治療方法


今回は腰椎横突起骨折後の腰痛ということでした。腰椎の横突起骨折は、転倒をした際、まず初めに疑わなければならない疾患です。また、横突起は小さく、レントゲンでもわかりにくいので、隠れ腰椎横突起骨折もやはり存在します。

当院では、横突起骨折後の腰痛でも、腰仙関節や仙腸関節、椎間関節の調整を行うことにより、腰痛を取り去ることを可能とします。なぜならば、痛みの原因が骨折した所でなく、その負担を補うために、負荷がかかる他の関節にあるからです。

これらの関節をしっかりと調整することにより、骨折後の腰痛でも、きちんと痛みが退いていくことになるのです。

また関節の炎症に対し、はり治療を行うことにより、炎症が早く退いていく環境を整えます。

このように腰痛の原因を見極め、しっかりと原因を取り去ることにより、症状を改善させるよう日々施術に取り組んでいます。


  • この記事を書いた人

  • 岸野洋人

  • 滋賀県野洲市きしの鍼灸接骨院の院長。学生時代にいつまでも治らない腱鞘炎に困り果て、その症状を治した鍼灸治療から治療家の道に。夢は治療をしながら世界を回ること。
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